政党や政治家を支持するということ──基本は妥協である──妥協しなかった人の行きついたところ

あるブログの話。
よくある内容だった。音楽や文学のテーマと同じく、たまに政治も顔を出す。現状の日本を嘆く。だらしない外交を批判する。その程度だった。
最初はさほどでもなかったが、書いているうちに激昂するのか、政治ネタは日々烈しさを増していった。いつしか完全な政治思想ブログになっていた。彼は保守思想であり自民党支持者だった。独自の歴史観で激烈にサヨク政党を罵倒した。

しかしそれを続け、勉強して行くうちに、自民党内にも自分とは歴史観が異なり、サヨク的思想をもつ政治家が多いことに気づいた。応援していた政治家にも、自分とは相反する考えがあると知った。好きだったからこそ憎しみは増す。
彼は「自民党もサヨクだ」と攻撃を始めた。自民党を否定した。

※ 

既成の政党を否定してゆくうちに、ちいさな保守系政治集団を見つけた。まだ国会議員こそ送り出していないが日々熱心な活動をしている。そこの参加者はみな自分と同じ考えだった。大きな党は信じられない。信じられるのはちいさくても思想の一致した団体である。彼は自分の政治思想と一致するその団体を讃歌した。
 
やがて彼はその団体に所属し、熱心な街宣活動を始めた。それまでは「机上の論」だったのだが、実際に活動を始めたのである。その団体の地区支部長となり、そこからの立候補も内定した。しかしそれは当選とは無縁のかなり虚しい立候補である。無名の泡沫候補にすぎない。

けっきょくはそこに行く。自分とすべて同じ考えの政党や政治家なんているはずがない。一切の妥協をせず、自分の考えのみを押しつけていったら、政党を否定し、政治家を否定し、最後は党を作り自分が立候補するところまで行ってしまう。それが政治という魔物と闘う人の宿命である。
このひとは、よくある筋書通りに、見事にそこまで行ってしまった。 


だが、もう一局面あった。
ちいさな団体でも軋轢はある。なにもかも一緒のはずがない。ひとは二人以上集まったらもう分派して行くのだ。その団体でも権力争いはあり、彼はそこのトップとぶつかった。論戦の最中、彼は自分の職業を誹謗された。彼の職業は世間的に自慢できるものではなかった。だがその道一筋だった彼は自分の職業に誇りをもっていた。支持してくれるひとも多数いた。なのに汚い言葉で卑下された。一致団結と思っていた政治集団で職業差別される屈辱には耐えがたかった。

彼は立候補をやめ、その政治集団からも抜けた。以後ブログでは一切政治には触れなくなった。思い出の音楽や文学だけを語っている。
政治という魔物に近づきすぎた故の悲劇である。

---------------

政治への参加は妥協するしかない。自分とすべて同じ考えの政治家や党なんてあるはずもない。その点、共産党支持者はうらやましくもある。迷いがない。悩みがない。悩みのない人生もつまらないと思うが。

11月16日の解散前の週刊誌記事を読むとおもしろい。そのうち来るだろう衆議院解散に向けて予測記事を書いているのだが、そこにあるのはすさまじいまでの維新の会の躍進と橋下首相誕生という予測である。維新の会の獲得議席は260なんて出ている。民主党は80だ。まあこっちは当たりそうだが(笑)。

維新の会がいかに早いスピードで凋落したか、だ。私も橋下市長の歴史観にはしみじみと落胆させられた。
しかし260はないよな(笑)、まともなのは集っていないのに。

※ 

それでも私は今回、維新の会に投票するしかない。慎太郎さんと西村眞悟さんの応援だ。太陽の党があれば悩まなかったのに……。
自分の考えと最も近い政治家が慎太郎さんであり西村さんだ。ふたりがそこに所属しているのだから、いや所属どころか慎太郎さんは代表だ、そこに投票するしかない。TPP反対であり、維新の会に集った政治家がみな大嫌いなので、本当はイヤなのだが、慎太郎さんを信じて投票する。それしかない。
慎太郎さんだって、5人程度の太陽の党では力になり得ないと妥協して維新の会に合流した。支持者ならその妥協もまた呑みこまねばならない。だいぶ咽につかえるが(笑)。

政党や政治家の支持なんてこんなものである。これ以上熱くなると前記のひとと同じく「一切触れない、語らない=触れられない、語れない」世界に行ってしまう。私はブログを思い出の音楽や文学だけにしたくない。時局についても語りたい。そのためには妥協が必要だ。心中かなり複雑だが、こんなものである。そう思うしかない。
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  1. 2012/12/14(金) 17:23:25|
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