吉本隆明の責任を追及する五十嵐仁という人──新左翼の暴力はリューメーのせい!?

 吉本隆明が死んだそうです。最大級の評価と追悼の言葉が、テレビや新聞で報じられています。

 昨日の朝7時のNHKニュースのトップが、吉本の訃報でした。夕刊各紙も、多くの紙面を割いて業績を紹介したり、その死を惜しむ言葉を掲載しています。
 「戦後思想の巨人」とか、「戦後の思想界を代表する評論家・詩人」だなどという賛辞が溢れていました。


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 という書きだしで、「あっちもこっちも吉本の死を惜しんでいるが、暴力的な新左翼に大きな影響を与えた吉本の責任をなぜ誰も追及しないのか」と問題提起をしたのは五十嵐仁というひと。知らない。

 このライブドアブログにログインするにはライブドアニュースのページを通過せねばならない。なかなかうまい方法だ。読みたくなくても、ついつい見てしまう。そんな中にこの「吉本隆明氏の人を狂わせた〝責任〟」という見出しがあった。全文はこちら



 言っていることはわかるのだが、なんかしっくりこない。五十嵐仁というひとを調べてみた。Wikipediaによると、彼の主だった考えは、

・国内政治
自民党から左派政党による政権交代の必要性
現在の小選挙区制は中選挙区制に戻すべき

・外交・安全保障問題
自衛隊は違憲。縮小、撤廃し、災害の救援などの非軍事的な組織に改組すべき。防衛省は海外戦争省である
北朝鮮による核実験はアメリカ政府の責任
中国・韓国における“反日”デモはすべて日本側の責任

・歴史認識
首相の靖国神社公式参拝は憲法違反(靖国神社問題)
在日コリアンの少なくない人々が日本政府に強制連行された


 というひとらしい(笑)。タジマヨーコと同じ事を言っている(笑)。
 そりゃ私とあうはずもない。あうのは中選挙区制だけ。あとはみな反対。
 ここまでくると笑ってしまう。出身校は都立大。サヨクだらけのあの大学は困ったものだ。



 なぜ都立大や市立大のような公立大学にサヨクが多いかというと、授業料が安いからだ。よって、そこそこ頭のいい貧乏人の子弟が集まってくる。ほんとはちがう大學に行きたいのだが授業料の問題でそこにしか行けない。ひねくれて当然だ。

 横浜市立大学出身の知人がいた。早慶など目をつむっても入れるぐらい成績は良かったとか。そういう私立に行き大好きな音楽をやりたかった。でも家庭の事情で当時日本で一番授業料の安かった横浜市立しか行けない。しかたなく行った。ちいさな大学でつまらなかった。そんなひとのキャンパスライフが充実するはずもない。この世を怨む。金持ちを憎む。世が世なら。金さえあったら。体制が憎い。みな捩れてサヨクになる。
 橋下市長に大阪市立大を解体してもらいたい。あそこは国の税金で国賊を育てている最低の大学だ。



 五十嵐というひとの好き嫌いとは別に、その主張に整合性はあるか考えてみる。
 このひとは新左翼運動で片目を失明しているとか。
 そういう暴力的な学生運動を煽り、思想的な支えになったのが吉本であり、死んだからといって、やたら讃歌するだけではなく、マイナスの責任も追及すべきなのではないか、という意見だ。

 私は吉本が嫌いだから賛成したい気もする。しかしじっくり考えると、どうにもこのひとの意見にも賛成しかねる。「吉本絶讃ばかりはおかしい」という部分には同意するが、意見の基調がバカサヨク独特の論理なのだ。



 この種のひとの意見は、「軍隊があるから戦争が起きる。軍隊をなくしてしまえばこの世から戦争はなくなる」というようなものだ。そうではない。人類という愚かな存在は戦争をするのだ。いま現在、便利なものはみな戦争から生まれた。戦争がなかったらいまだに鉄器すらなかったのではないかと言われている。戦争がいいわけがない。だけど縄張り争いと利権は人類の常。きれいごとでは片付かない。そういう醜い生き物なのだ、ニンゲンは。自分達を護るために軍隊は缺かせない。
 これは「ナイフがあるから殺人事件が起きる。この世からナイフをなくせば殺人事件はなくなる」というリクツと同じだ。

 私は吉本に染まらなかった。ヨシモトリュウメイというナイフは購入したが、それで殺人はしていない。
 五十嵐の意見は、ヨシモトナイフで殺人をしたひとが、「あのナイフさえなかったなら」と言っているように聞こえる。

 永山則夫という殺人鬼が「家が貧乏でなかったら、毛沢東やマルクスを勉強できる環境にいたら、人殺しはしなかった」と強弁した。永山よりも貧乏でも人殺しをしていないひとはいっぱいいる。マルクスレーニンの勉強が出来ないほど貧乏だったからと連続殺人を肯定されたらたまったものではない。貧乏人は殺人鬼になると決められたら貧乏でも清く正しく生きているひとはどうなるのか。殺人鬼の責任転嫁である。



 吉本は嫌いだが、「吉本が煽ったから新左翼は暴力的になった。私は竹棒で突かれて失明した。吉本にも責任がある」という五十嵐の意見には同調しかねる。
 吉本ごときに染まって暴力的になったのがいたなら、それは元々その程度のニンゲンということだ。
 吉本も新左翼も並列関係だ。上下関係ではない。上下関係だったというひとがいるなら、それはそのひとの缺陥である。

 じつにもうなんというか、「おれがバイク泥棒になったのは尾崎豊のせいだ」と言ってるレベル。 
 オウムに狂った連中の病巣は麻原の存在以前に信者それぞれの精神の闇にある。
 
 卑近なことで言えばオセロ中島問題も同じ。占い師だか霊能者だかが悪いのではない。問題は中島自身が抱える病巣。ハエは腐ったものに寄ってくる。今回のそれを周囲が遠ざけても、中島の病を治療しない限りまた同じ事を繰り返すだろう。

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【追記】──博打で生計を立てていて自分を博打屋と称しているひとのブログから

吉本隆明については博打屋は語る資格がない」と書きだしたのだから書かなければいいのに、

吉本隆明・87歳の人生だったが、これほど次世代に影響を与えた作家もあるまい。
60年・70年代の若者に多大な思想を与えた人と言って差し支えないばかりか、博打屋が知る限り、あらゆる権力を否定し、大衆として生きる事を実践した作家と言って違いはなかろう。
博打屋が狭義であれ、学んだ事はこの事に尽きるような気がする。


と、語る資格がない割にはずいぶんとしったかぶり。いろんなひとがいるものだ。下線部分では噴いてしまった。
この博打屋さん、民主党支持者。民主党が政権を取ったときは世界が変るとはしゃいでいた。理想の政治家は市民運動出身の菅直人。あれが首相になったときは積年の夢が叶ったと大喜びだった。どの程度の人間かよくわかる。ま、よくもわるくもというか、わるくもわるくも筋は通っている。典型的心情サヨク団塊の世代。
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