ひさしぶりに見たカルメン・マキの写真──寺山修司の思い出

カルメン・マキが東電に電気代を払わず戦っている?という記事があった。そこに彼女の近影があったので驚き、以下の書き込みをした。

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彼女の近影と17歳当時の写真は【芸スポ萬金譚】のほうに載せた。こちら

カルメン・マキだとデビュウ曲「時には母のない子のように」であり、作詞した寺山修司へと思いは飛ぶ。
よってまた以下の書き込み。

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ツイート内容の繰り返しになるが、朝日新聞の投書欄に「本当に母のいない子にとって、なんと残酷な歌か。このようなものを流してはならない」と載っていたことをよく覚えている。私もそう思った。しかしまた「時には母のない子のように」とは、なんと斬新で衝撃的な発想だろうと、これをやってのけた寺山修司というひとに興味を持った。とぼしい小遣いから寺山の本を買うようになった。「血は立ったまま眠っている」なんてかっこいいんだと思う。高校生時代。私は「書を捨てよ、街に出よう」を手に上京した。

その切り口に感激した「時には母のない子のように」が、じつはアメリカのゴスペルソング「Sometimes I Feel like A Motherless Child」の直訳でしかないと知ったときは心底落胆した。その後も自分なりに勉強して智識が増えるに従い寺山にはがっかりすることばかりだった。

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彼の歌集ももっていた。だが後に盗作を指摘され、本歌との対比一覧表まで発表された。それを見れば盗作は明らかだった。そしてまた私が感激した彼の作品はみな盗作なのだった。それは本歌が優れていて、だからこそ寺山も盗んだのだし、多くの作品から私もそれを選んだのだから、私にもよいものを選ぶ目はあったということになるのだが……。

心に残っている彼の発言に以下のようなものがある。

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この寺山のことばは私にしみこんできた。私も寺山と同じく、有名人のそういう写真を見ると、「とばされたひとり」の無名人に思いを馳せるような面があったからだ。寺山の発想法にちかづいたようでうれしかった。
元々あった資質に憧れていた寺山と同じという感覚が加わり、それからの私は有名人など一切見ず「とばされたひとり」ばかり見るようになった(笑)。

その視点から見えてくる世界がある。私はこどもの時に見た《東芝日曜劇場「ひとごろし」──山本周五郎原作・植木等主演》に影響を受けた。これも「仇討ち=剣術の秀でた勇敢な若者の物語。ハッピーエンド」を「もしも剣術下手で臆病な若者が仇討ちをせねばならなくなったら」という「とばされたひとり」からの発想である。寺山のことばで、その辺の自分の好みがスッキリ整理されたのだった。

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これは寺山の大好きだった牝馬が中央で勝てなくなり地方競馬に移籍したことを書いた文だった。派手派手だったダンサーが落ちぶれて、雨漏りのする田舎のストリッパー小屋で踊っているという落魄。
船橋の森騎手から抗議の手紙が届く。寺山と森は新宿で会って飲む。意気投合する。調教師となった森から手紙が来る。自分のところで馬主になってくれと。それが寺山の初めての持ち馬ユリシーズである。

ここにあるように当時競馬ファンにあいされた「斬新な寺山の競馬文章」とは、極端な光と影で語る演劇的手法だった。これはつかこうへいのあの異様なコンプレックスで語る手法にも通じる。
その「光と影」の設定を間違えて抗議されたのが上記の例。落魄を表現するために「雨漏りのする厩舎」とやってしまい抗議を受けている。その辺、いかにも「机上で語る競馬」なのが解る。だからこそ今で言う「書斎派」の先駆けになった。

ここのところこの「競馬書斎派」は勘違いされている。競馬場に行かずほんとに書斎にこもって競馬を語る連中がいる。寺山も、同じく書斎派と呼ばれた巨泉も一応は競馬場に通っている。今時の引きこもり書斎派とはちがう。



と、五つもツイートしてから、こんな誰も読まないツイートをするならブログに書こう。Twitterじゃ誰も読まないけどブログなら固定読者が読んでくれるのだからとブログに戻ってきた。最初からここに書けばよかった。二度手間。毎度の間抜けな一席。
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  1. 2011/11/20(日) 05:39:18|
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