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将棋話──王座戦第四局──羽生、危うし──時代は動くか!?

昨日の王座戦第四局は豊島が勝って、これで二勝二敗。
二連勝したときは羽生がすんなり防衛するものと思っていたので意外だった。羽生は敗れた若手を研究して膝下におく。豊島には初対戦から二連敗したが、それでマークする相手と認めたのだろう、そのあとは五連勝だ。これでもう豊島対策は完成したのかと思ったら、ここに来て二連敗。しかも二局とも完敗である。
豊島連勝の中身がいい。豊島断然有利の流れか。二十代棋士でタイトルを獲ったのは「森内から渡辺」の竜王戦の他に(だから森内が取りかえしたのはじつによい流れだ)広瀬の王位があるが、あれは深浦からだった。そして羽生に取りかえされている。だから広瀬は「羽生世代を切りくずした」とは言えない。今回豊島が羽生から奪ったら渡辺に続く快挙になる。そして豊島は渡辺よりもずっと下の世代だ。

豊島が羽生から王座を奪い、糸谷が森内から竜王を奪取するようなことになると、王者として君臨する羽生世代にも危機が訪れる。果たしてどうか。個人的には今年絶好調の羽生が再び七冠かと期待していたので竜王戦挑戦権がなくなった時点でかなり昂揚感低下というのが正直なところだ。私は8/15,9/2,9/8の「竜王戦挑戦者決定三番勝負」を観戦できない環境にいた。それが出来るようになったとき、いの一番に確かめたのはそれだった。羽生が挑戦者になり、森内から奪取し、永世竜王になる流れを期待していたので、あっけにとられる結果だった。糸谷にはわるいがまさかあそこで羽生が敗れるとは思わなかった。



四十代に入っても衰えのない羽生世代は最強だが、中原さんだって四十三のときに名人位を奪回している。あのとき中原さんは「同世代のひとに、すこしでも元気を与えられたら」のような言いかたをした。あれは感動的だった。谷川は加藤から名人位を奪ったときは「名人位を一年間あずからせていただきます」と謙虚だった。これで時代はもうもどらないと思ったが、中原は谷川から名人位を奪って復位する。もうそれはないと思っていたので、これだけで驚異だった。そしてそれをまた谷川が奪う。加藤の時には謙虚だった谷川だが、長年中原から取らねば意味がないと思っていたから、この時は自信をもって名人位に着いた。今度こそ完全に世代交代と思ったのに、もういちど中原さんが取りもどす。そのときに上記の名言が出た。あれはたしかに同世代に勇気と希望をあたえたろう。
逆に言うと光速流の谷川はかっこわるかった。時代が完全に羽生になってから、その羽生から名人位を奪って永世名人になる。それはそれで震災後の「復活」と絡んで感動的だった。そのときのことばは「自分は他の永世名人(木村、大山、中原)と比して時代を築いていないので」と、これまた謙虚だった。ここで復活して本当の自分の時代を築くという宣言だったが、それはならなかった。羽生世代の流れはすさまじかった。谷川の「他の永世名人と比して時代を築いていない」という自己反省は、イメージ的にはまことにその通りで、あれだけの衝撃をもって登場した谷川だけど、将棋史的には「中原時代と羽生時代の橋渡し」みたいな存在になっている。私が将棋に興味をもってから最も衝撃を受けた棋士は谷川だったからこんな言いかたはせつないが、しかし俯瞰してみると、「谷川時代」はそういうことになるだろう。しかしその「羽生世代」出現の芽を育てたのは「史上最年少名人」谷川の存在だから、そこのところでもっと評価されるか。時代で言うなら、四冠を保持し「世界で一番将棋が強い」と豪語した米長に「米長時代」はなかった。四冠でいばっても、所詮名人にはなれないひと、でしかなかったし、「おれのために出来たようなもの」と語った最高賞金の竜王戦でも、決定戦で島に4-0で敗れ、第一期竜王にはなれなかった。これまたあたらしい世代登場の引き立て役でしかない。もしも将棋史に「米長時代」があるとしたら、それは「会長時代」だろう。功罪半ばする迷会長だった。



あたらしい時代のたのしみを思いつつも、「羽生、防衛しろ」と思っている自分がいる。それはまだ豊島の個性が弱いからだ。入門のころから逸材と話題になり、加藤、谷川、羽生、渡辺に続く中学生棋士と期待された。それにたがわない活躍と出世をしてきたが、雰囲気が温厚だ。それはいい。好ましい。豊島の人柄は好ましい。しかし振り返ってみると、中学生棋士としてのし上がってきたころの羽生なんてほんとふてぶてしかった(笑)。あの「羽生睨み」は、気の強い生意気そうなこどもそのものだった。このひとはあがるにつれて顔が良くなった。地位はひとを作るんだな。あの「上座事件」のときは、羽生に対する熱意がだいぶ引いた。王者になるには、ああいう面も必要なのだろう。温厚なままでは豊島の時代は来ないのか。

羽生は昨年の王座戦も中村大地に逆転防衛したが、あれは中村2-1の流れから2-2に追いついての防衛だった。今回は2-0から2-2に追いつかれている。流れが違う。その前が6期連続の「3-0防衛」だから、去年今年と二十代若手にフルセットに持ちこまれているのは気になる。流れとしては豊島奪取だが、さてどうなるか。決戦は10月23日。

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【追記】──羽生、防衛!──10/23

 153手の熱戦。羽生が勝った。画は投了図。
 一日で決着のつく将棋はおもしろい。それをたのしめるインターネット時代のありがたさ。

 ここで「豊島王座、誕生!」のほうがよかったのだろうか。まだ「羽生世代時代」を見ていたい私は、防衛にほっとしているというのが本音だ。

ouzasen2014
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