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藤圭子&沢木耕太郎「流星ひとつ」考⑩──石坂まさをの輝き「女のブルース」

 私の思う巨大な流星・藤圭子と並ぶ〝もうひとつの流星〟である石坂まさをのことを書こうとしていたら、藤圭子の最初の夫である前川清との結婚話にズレてしまった。ともあれ、今も藤圭子が、いや今はもういないから、「離婚後も後々まで」とするか、元亭主の前川の人間性のすばらしさ、歌手としての秀でた能力を絶讃していたことは気持ちのいい話である。

『流星ひとつ』では、28歳で引退を決めた藤がそれを前川に伝えに行き、前川がよろこぶ様子が語られている。前川は藤が芸能界にあわない体質であることを前々から指摘しており、結婚の時も引退を勧めたのだとか。
 ふたりの結婚生活は、藤の年齢だと19歳から21歳までの2年間。離婚して7年経っている元亭主に引退を伝えに行く元女房。離婚後もずっと良好な関係だ。ほんとにふたりは男と女ではなく「ともだち夫婦」だったのだろう。
 
onnnanoblues



 藤圭子のヒット曲「新宿の女」「女のブルース」「圭子の夢は夜開く」「命預けます」は、作詞家・石坂まさをの最高傑作である。「新宿の女」と「命預けます」は曲も石坂が作っている。ソングライターである。
「女のブルース」の曲は猪俣公章。(ATOKが〝いのまたこうしょう〟を出せないのでGoogle日本語入力に切り替える。一発で出た。さすがである。何度も何度も書いているが、ATOKさんよ、モーニング娘やAKBのメンバー名を出せると自慢する前に反省すべき事があるだろう)。
「女のブルース」は菪俣作品の中でも傑作の誉れが高い。もちろん石坂作品としても最高だ。



 私は演歌の、BLuesでもないのにブルースと名乗る一連の曲が好きではない。でもこの「女のブルース」はすごいと思う。これはこれでBlues形式になっているからだ。

 本家の12小節Bluesの詞は三行が基本である。簡単な例だと、
・「ああ、こんなところはイヤだ」
・「ああこんなところはイヤだ」と、4小節を2回繰り返し、そのあとの4小節で
・「おれは明日、ここを出て行くんだ」と落とす。

 次いで2番は、
・「だけどどこへ行こう」
・「だけどどこへ行こう」と繰り返し、
・「どこにも行くところなんかない」のように落とし、さらにまた続いて行く。基本、内容は暗い。黒人の〝怨歌〟だから。

 石坂のこの「女のブルース」の歌詞は、4行詞である。本家Bluesと同じく落ちがある。
 2回繰り返し、3行目で変化があり、4行目で落とす。Bluesの展開よりも起承転結と言ったほうがあっているか。

 たとえば3番の歌詞。

・ここは東京 ネオン町
・ここは東京 なみだ町

ここまでは繰り返し。ここからメロディはサビとなり、

・ここは東京 なにもかも

上昇し、昂揚し、〝ぶるーす〟として、

・ここは東京 嘘の町

と、かなしい、見事な落ちがつく。

 字面ではなにも伝わらないが、これと猪俣の絶妙の曲が融合して、あの藤の凄みのある歌唱が加わると絶品となる。猪俣の3行目で盛りあげ、4行目で落とす曲もまたすごい。これを越える日本語の「なんとかブルース」は今後も出ることはないだろう。

石坂まさを作品──「女のブルース」の歌詞



「夢は夜開く」の作曲は曽根幸明(お、Google日本語入力も〝そねこうめい〟を出せない。そんな過去の人になったのか)。作曲というよりも、「練馬鑑別所で採譜した曲」という逸話が有名。多くの歌手が共作で歌ったが園まりのがダントツでヒットした。

「流星ひとつ」で知ったが、若い石坂は、これらのヒットしなかった共作のひとつに不本意な形で関わっており、「いつの日か満足できるオレの『夢は夜開く』を作ってやる」と意識していたとか。

「女のブルース」が大ヒットし、藤もこの詞も曲も最高と乗っていたから、間をおかず新曲のこの「圭子の夢は夜開く」を出すことは不本意だったらしい。 (続く)
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  1. 2014/07/26(土) 12:42:14|
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