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「岳 みんなの山」の感想──三歩はエベレストで死なねばならなかったのか!?──「Blue Giant」讃歌

 ひさしぶりにブログを書き、人気記事のランキングを見たら下のほうに「岳 みんなの山──石塚真一」が入っていた。2012年3月に書いている。マンガ大賞を受賞した傑作全18巻の感想というには羊頭狗肉の半端な文だ。ずっと気にしていた。急いで書き足すことにする。



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 Wikipediaからの基本情報
『岳 みんなの山』(がく みんなのやま)は、石塚真一による、山岳救助を題材とした漫画作品。なお、単行本での題は『岳』である。
『ビッグコミックオリジナル』2003年19号に初掲載された。その後、同誌および『ビッグコミックオリジナル増刊』にて不定期連載を開始し、2007年7月からは『ビッグコミックオリジナル』に毎号連載となり、2012年12号で完結した。
マンガ大賞2008、第54回(平成20年度)小学館漫画賞一般向け部門、第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞[1]を受賞している。
実写映画化され、2011年5月に公開されている。

 私が『岳』を読んだのは、連載修了後の2012年だった。オリジナル連載時から知ってはいたが、登山に興味がないこともあって立ち読みすらしなかった。それを〝おとな買い〟までして読んだのは、世間の評価が高かったからである。いわば俗なベストセラー読みと変らない。とはいえおとな買いは財布が傷むので充分に慎重ではあった。
 同時期にレンタルビデオで小栗旬主演の映画版も見ている。感想は……なにも覚えていないからその程度なのだろう。ひとつだけ、私は長澤まさみという女優に興味はないが、この役は原作のイメージと合っているように感じた。原作重視主義の私には大事なことだ。

※ 

 2012年3月に書いた上記のブログ文は、「『岳』を全巻揃えた。これから読む。楽しみだ。いま第1巻を読みおえたところ。泣いた。いい話だ。これから愉しみに読もう」である。これじゃ感想になっていない。『岳』のファンが、同好の士を探してたどり着いたとしたら、はなはだ落胆したことだろう。もうしわけない。そのことを気にしていた。

 あのあと完読し、さらには〝自炊〟してファイルにした。つい先日からASUS MeMO Padにいれて、出先や電車の中で再読している。登山家・山野井泰史さん夫妻が住んでいる奥多摩に関わって山と渓流を意識したことも関係あろう。



 完読したのだから、半端なブログ文のままほっておかず、その後に感想文を書きたしておくべきだった。そういう形で完了させたテーマも多い。口はばったいが私なりのブログに対する責任感である。なら、『岳』に関してなぜしなかったのか。

 それはいまここを読んでいる『岳』ファンからも多くの同意を得られると信ずるが、私は「第15巻の三歩がヒマラヤに行き、死ぬという結末が見えてきたあたりから読むのが苦痛になってしまったから」である。一旦そこでやめた。



saibaragaryoku5


 作者は多くの山好きを作品中で死なせてきた。落ちとして三歩を殺さねばならなかったのかも知れない。あの種の作品は「編輯者とともに創るもの」でもあるから、そちらからの意見もあったのか。西原理恵子の「人生画力対決」で、「本当はJazzマンガを書きたい」と、かなり『岳』に行きづまっていることも告白していたから、もうほんとうにどん詰まりだったのだろう。

 「画力対決」に登場する石塚の懊悩を、私はれいによって西原がいつものよう大袈裟に表現しているのだろうと解釈した。しかし考えてみりゃ『岳』は屍累々の作品である。しかも屍は凍死のみならず滑落して手足が折れ壊れたマリオネットのようになっていたり、足が千切れたり、上半身下半身が分かれたり、腐乱死体もあるし、なにより目の前で死んで行く友に何も出来ず、ただ死んで行くのを見ているだけ、のようなつらい場面が多い。いくつの死体が登場したことか。あれを描き続けていたら精神は追い詰められて行くだろう。いや病んでしまうのではないか。

 私がマンガを読むときの最大の楽しみは晩酌の友なのだが、『岳』は下調べをしてから手にした。晩酌しながら読める内容ではないものが多いからだ。
 だからあの結末は、しかたない、しょうがない、のかも知れない。それでも私は三歩の死を受けいれることが出来ず、長いあいだ「15巻の途中」で抛りだしていた。

 意を決して最終刊まで読みきったのは2013年だった。感想は、決してよいものではない。わかってはいたが、いまも納得できない。三歩にはいつも明るく元気に生きていて欲しかった。エベレスト頂上ちかくでの刀折れ矢尽きての凍死が暗示され、その後はいきなり日本の「その後のみんなのエピソード」が描かれ終了となる。なんともやるせない気分だけが残った。なんだかさみしくて、読後、うなだれていた。それは今も変らない。



BlueGiant

 石塚真一さんは、その後以前からの望み通りJazzマンガ「Blue Giant」の連載を始めた。こちらは『岳』のようなおとな買いではなく、出るとすぐ単行本を購入している。連載も毎回読んでいる。これはJazzマンガの最高傑作になるだろう。楽しみだ。音を紙面で顕わすのだからたいへんである。早速もうマンガとコラボしたアルバムが出ているらしい。作中に登場する名曲をコンピしたアルバムだ。

 いまAmazonでそれを確認したら、Sonny Rollins、Dizzy Gillespie、Sonny Clark、Bud PowellとまさしくJazz Giantの名曲が並んでいる。掲載誌はビッグのレギュラーだから読者年齢層は高いが、これをきっかけにJazzを好きになるひとが増えたらうれしい。やがて「始まりはマンガの『Blue Giant』だったんですよ」なんてJazzファンが大勢生まれることだろう。
 このコンピアルバムに収められた曲を全曲保っているのがささやかな自慢(笑)。これからコンピアルバムが2枚、3枚と出ても全曲保っていると自負しているが果たしてどうなるか。



 ASUS MeMO Padで再読を始めた『岳』は、いま第4巻まで読了した。たぶん12巻ぐらいまではすんなり進むが、15巻間近でまた投げてしまうと思う。それが『岳』ファンとして正しいのか誤りなのかはわからない。ただ、まちがいなく私は今回も、そのあたりで投げだして15から18は読まないだろう。結論とも言えない結論だが、これが私の『岳』に対する正直な気持ちになる。
 ともあれこの文を書いてほっとした。いまから2012年の文にリンクを貼り「感想はこちらに書きました」と附記してこよう。

kanren7
「『岳 みんなの山』──石筭真一を読む──麻生太郎のマンガ好き」

『岳』から『ゴルゴ13』──沢木耕太郎の『凍』から山野井泰史の「情熱大陸」
 
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